大学時代、大学デビューに憧れて、
夢のキャンパスライフに憧れて、キャンパスライフをスタートした。
でもなんかうまく馴染めない。
なんだかつまらない。
想像していた未来はこんなんじゃなかった。
そんな大学生活を送っていた。
でもそんな未来を少しでも変えたくて、
いつもと違うコミュニティに飛び込んでみた。
だけど、そこでも「常識」を押し付けられてしまう。
社会のために、誰かのためになりたいと言うことを言えば笑われて。
向きになって言い返せば、「意識高い」と罵られ。
一生懸命やれば、「熱いやつ」とバカにされる。
大人はみんな、
「就活して就職しなさい」
「安定した会社に入りなさい」
「迷わないで決めなさい」と言う。
それが正しい人生なの?
あなたの時代と今の時代は違うよ。
あなたの価値観と私の価値観は違うのに、
なぜ押しつけるの?
私が生きる社会はどこだ。
私が活きる環境はどこにあるんだろう。
そう思っている人もいるかもしれない。
大丈夫、あなたが生きる社会、活きる環境はきっとどこかにある。
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私が大学3年生の頃、東日本大震災が起こった。
縁があって、岩手県陸前高田市広田町で、震災ボランティアの活動をさせてもらった。
都会で暮らし、都会の価値観が当たり前で、その当たり前や普通に違和感があってモヤモヤしていた私は、人口3000人の田舎町で、隣近所全員顔見知り、自然とともに生きているこの町の価値観や暮らしに触れて、大きく揺さぶられた。
大学生の頃、東京に暮らしていて、
私が社会に感じていた違和感、
それは、
「なんで周りと違うことをしちゃダメなの?」
「なんで一生かけてやる事を今決めることを求められるの?」
「なんで未来のために今を我慢しろと言われるの?」
「なんで卒業後は就職しないと変な目で見られるの?」
「熱い!意識高い!とかなんでバカにされないといけないの?」
「社会のために何かしたいと思うことはいけないことなの?」
「一生懸命夢に向かって生きる事は素晴らしい事じゃないの?」
「なんで他者に評価されないといけないの?」
「なぜ競争して、勝つことが良いとされるの?
常に誰かと比べる自分でいることをなぜ求めるの?」
「悩むことや決めないことは悪いことなの?」
「当たり前って?常識って?普通って?」
「心の声に正直に生きちゃなんでダメなの?」
こう言うことだった。
都会の生活とは違う、価値観とは違う中で生きている町の皆さんと話し、向き合い、
そして仲間と語り合い、行動していく中で、
「自分にとっての豊かさとは何か?」について、
少しずつ理解していくことができた。
そしてそれは、私の人生において本当に素晴らしい出来事だった。
価値観が違うからこそ、
いつもと環境が全く違うからこそ、
出会えるもの、見えるもの、感じるものがきっとある。
信じられるもの、信じられる人、信じられる場所がきっとある。
「自分にとっての豊かさ」を理解できれば、
もう、周りに流されることもない。
もう、周りと比べることもしなくて済む。
もう、私の想いを邪魔する他の人の声は気にならない。
部屋の中から飛び出そう。
思いっきり環境を変えてみよう。
コロナだろうとなんだろうと、
自分の心一つ、行動一つで大きく変わっていく。
少なくとも私にとって、
この広田町と、
広田町の人と、
広田町での活動と、
ここでともに過ごす仲間たちは、
人生において大きな意味を持つものだった。
きっと、あなたにとっても、
そんな場所が、人が、活動が、きっとある。
大丈夫。
特定非営利活動法人SET理事長 三井俊介