あなたのその言葉で


第20期CMSPスタッフ 山本晃平(こーへー)
横浜国立大学教育人間科学部1年
こうへい写真
 僕はここで、ちょっぴり恥ずかしがり屋な中沢浜のあるおじいさんとの出会いについて
書こうと思います。彼の発する言葉の一つ一つが僕の心を震わせていました。
 彼の趣味は天体観測、ビートルズ、写真撮影、ハガキと本当に様々。おしゃれな言い回しをたくさん持っている彼はダジャレですら品があるように聞こえます。
口癖は「おらはいんだァ」。そういって自分はなかなか写真に映ろうとしません。
 何度も足を運ぶうちに、楽しそうに趣味について語る彼の姿と彼の頭の中で広がる世界に僕は不思議な魅力を感じていました。
  一週間のプログラムでは一緒に中沢浜のどこかで写真を撮り、ハガキを作成するということをしました。これまで以上に笑顔があふれる時間に違いなかったです。
そしてプログラム最終日、一緒にハガキをつくった3人で挨拶をしに行きました。
すると彼の口から一言、
「町の人に天体やビートルズを言ってもわからないんだァ」
 僕の心はここで大きく震えました。彼が寂しいと感じていたかどうかはわからないです。
ただその瞬間、その言葉を発した瞬間の彼の表情は決して暗いものではなかったことを覚えています。
彼の頭の中にしかなかった世界が、今まで誰かに言えなかったことが、僕たちとの出会いで一気に外に広がったんじゃないかな。。。
「町の人に天体やビートルズを言ってもわからないんだァ」
「けど君たちには楽しく話せたんだァ」
そんな言葉をほのかに期待して、心が震える自分がいます。
いやきっとそう思ってる。
だって彼は恥ずかしくて言えないだけだと直感できるほどに仲良くなったのだから!!!
彼は僕のことを「外務大臣」と呼びます。
名前の知らない鳥を「UFO(=未確認な飛行物体)」と呼びます。
現像した写真を渡したいときに「忘れものがあります」とメールをおくってきます。
あぁ、なんて素敵なおじいさま。
あなたの言葉一つ一つで、僕の心は踊っていましたよ。