有薗文太『小さな変化を一歩ずつ』

僕は13期、つまりCMSP大陽地区のリーダーとして、半年間という短い間であったが町の人や志同じくする仲間と共に走り抜けてきた。

今回は僕がこのかけがえのない半年間で感じたことをこれを見ている皆さんにお伝えできればと思っている。
僕が今これを、見てる人に伝えたいことは一つ、そうたった一つ。

 

それは、
みんながあっと驚くような大きなChangeは、自分が「こんなことでいいんだ!」と思うくらいの小さな一歩の積み重ねである、
ということだ。

このメッセージは町の人と半年間関わり続けた経験、そして一緒に走り抜けた大学生と向き合いきった経験を通して僕の心の中に深く刻みこまれている。
そのエピソードを紹介したい。

広田町と出会ってすでに一年が経とうとしている。僕はその大半を大陽という地区で過ごしてきた。その大陽という地区に住んでいる、とっても笑顔が可愛いおばあちゃん。

最初の出会いは去年の12月、東北らしい寒い日だった。お宅のドアをガラガラと開け、「どーもです!」と大声で呼ぶ。まだ会ったことのない方のお宅に伺うのは、やっぱり不安で、正直怖い。そのおばあちゃんは家の奥から出てきた。眉間にペンで書いたような深いしわを寄せて、とても訝しそうにこちらを見ている。

ああ、警戒されている。

そんなことが一目でわかるような表情で、僕はそれを見てしどろもどろになりながらも自分たち大学生がなんでこの町に来たのか、そしてあなたとお話ししたいということを伝える。

「語ることなんて、なんもねえ。」

唐突に、そして冷たく向けられたその言葉に、僕はただただ頭を下げて戸を閉めるしかなかった。

これが僕と”笑顔ばあちゃん”との最初の出会いだった。
その出会いから僕は、足繁くそのばあちゃんのお宅に伺った。自分の中に何か特別な思いがあったわけではなく、ただ単純に「あのばあちゃんに顔と名前を覚えてもらいたい!!」というシンプルなものだった。そんな思いを毎回家の前で確認して、ドアを開けて、自己紹介から始める。少しの時間お話する、そして「また来ますね」と言って別れる。それを繰り返すたびに、おばあちゃんの眉間のしわがなくなってくる。そしていつしかお家に上げさせてもらうようになったり、一緒にご飯を作って食べさせてもらったりするようになっていく。一緒に楽しい日々を過ごしていくたびに、今度はそのおばあちゃんの笑顔が垣間見えるようになる。目じりの可愛らしいしわがとても印象的だった。

リーダーとして関わるようになってからも、そのおばあちゃんのお家に行くことは多かった。いつもと同じように玄関前に立って、ドアをガラガラと開けて、、、とする前に、出迎えてくれて、

「おお、また来たか。あがれ!」

と言ってくれるおばあちゃん。その顔にはとびっきりの笑顔が咲き乱れている。その笑顔を見るだけで元気になりそうな、満面の笑み。疲れも吹っ飛ぶような笑い声も一緒に飛び出してくる。そんななんだか心が温まるような歓迎を受けて、その日もそのおばあちゃんとなんだか楽しくて幸せな空間を過ごす。

 

いつからこんなに笑うようになったんだろうか。そして何がこんなにあの人を笑顔にさせるのだろうか。最初に出会った時は「おとなしそうなおばあちゃんだな」と思っていたのに。そんな印象とは全く異なり、今となっては、その笑顔を見ただけだ元気になれる元気印のような存在。それは今回の夏のCMSPの一週間のプログラムが終わっても、変わることはなかった。

そんな問いかけを自分のなかに持っていた矢先、”笑顔ばあちゃん”の親戚の方から声をかけてもらった。話によると、”笑顔ばあちゃん”が親戚の集まりの中で、明るくなったと話題になっていて、そこで僕たち大学生の話をしてくれているらしい。僕はその瞬間、”笑顔ばあちゃん”は、周りが驚くくらい変わってきていて、その変化の中心に僕たち大学生がいるのだなということがわかってとてもうれしかった。それは日頃家に訪ねてくる僕たちをどう思っているかをおばあちゃんから詳しく聞いたことがなかったから、自分たちの知らないところで言ってくれたそのうれしさは計り知れなかった。

 

この”笑顔ばあちゃん”が、

ただ単に「東京から来た大学生と楽しく日常を過ごしていくなかで大学生に慣れてきた」のを繰り返すことで「親戚にびっくりされるくらい明るくなった」

という出来事は、僕の人生の中でも重要なこととして刻み込まれている。

確かに今この瞬間に「変わろう!」と踏み出した一歩は、いくら力強く踏み出したところで、大局的に見れば小さく、目に見えてわかるものではないのかもしれない。

それでもそれに絶望して歩みを止めれば、その場にただ立ち止まって、今まで感じてきた不満や不安も感じたまま日々を過ごしていかなければならないのだ。

どんなに辛くても、僕は歩みを止めない。大事なものを核に、常に変わり続ける存在でありたい。

このエピソードから僕はそんなことを感じた。

 

これを読んでくれたあなたにもこのメッセージを伝えたい。

何も今ある現状を無理に変えろという気はさらさらない。もし仮に、自分の目指したいものがあって、それにどんなに手を伸ばしても届かない状況が目の前にあるのであれば、その目標に向かって自分自身を変えていってほしい。

どんな小さな変化でもよい。常にそこに向かって進み続けていれば、小さな変化は積み重なって、いずれ大きな変化として実感としてあらわれてくる。

 

自分がここまで変化できたのは、家族や周りの大事な人はもちろん、この夏の一週間にかかわってくれたすべての人のおかげである。

僕はこれからもその人たちと一緒にワクワクする激熱な未来に向かって突き進んでいきたい。

本当にありがとうございました!!!

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