2016春期CMSP 9期プロジェクトリーダー 木村聡
この町の魅力は食べ物、人、自然。それらと共に歩む「暮らし方」であると思います。
今回はあえてそこには触れずに。
あなたの町の課題は何でしょう。
どうすれば町は良くなりますか。
という問いを僕(板橋区在住)は普段意識しません。
一方で
〜で高台の移転が始まるらしい、〜の護岸工事は完了したようだ。
そんな話が広田では会話の中でちょこっと出てきます。
町民の方々は今の課題、起きている変化に敏感です。
東京にいても人と「課題」について話さないわけではないですが、広田の方がよっぽど「リアル」。
目の届くところで工事が行われ、ご本人は直接の当事者でないにしろ、町の変化に知り合いの知り合いが携わっていたりします。
広田町民がみんな課題意識に燃えているわけではないですが、自分たちの生活の延長線上にある課題・変化とのキョリが近いのです。
最近9月に陸前高田市の市議選が行われましたが、投票率は73%(2014年都知事選46%)でした。
二人に一人が高齢者のこの町では選挙に行くのも大変だったでしょうが、東京をだいぶ上回る数字になっています。
またその選挙では地縁血縁があるわけではなく、「新しい風」を主張し続けた26歳の新人候補が一番票を集めました。
町の人の課題意識の強さを感じました。
東北地方は元来排他性が強いらしく、SETの初期のメンバーも関係性を築くことに苦労したようですが、今では初めて広田に行く大学生でも歓迎してくれるようなムードがあります。
このままじゃ町が危ない!変わらなきゃ!!
ということではなく、
しなやかにしなやかにじゅんわり変化していく、そんな空気を感じることができる広田町。
選挙のことも、外部の若者への接しかたのことも。じゅんわりした変化が起きたこと、それを受け入れたこと。
そのようなことができる土壌があったからです。
そんな広田町。
この町で何かしてみることは「おもしろい」のかもしれません。
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